若手社員の仕事の質を高めたい
2024年3月埼玉県において「仕事の質を高める研修」を実施しました。こちらは一般公募型の研修となっており、県内の中小企業を中心に主に20代の若手社員からの参加が多かった印象です。例年、定員締め切りとなりますが、今年も期限を待たずに満席となりました。注目すべきは受講のきっかけで、社長からの薦め34%、上司からの薦め44%、研修担当者からの薦め16%となっており、若手社員本人による自発的な受講はわずか6%でした。これは、会社から若手社員に対して「仕事の質を高めて欲しい」「そのために具体的な取り組み方を身につけて欲しい」という期待値が高いことを表していました。
逆に考えると、若手社員の仕事の質の低さが課題となっているものの、社内の教育や指導ではなかなか改善が見られないために外部研修によって改善を図りたいというニーズの高まりとも言えます。かつて昭和や平成の時代は仕事を量で判断しており、長時間労働や休日返上で働くことが美徳とされてきました。したがって、令和の時代になって短い時間でより大きな成果を上げるという質を追求するためには、仕事への意識と共に具体的な進め方を転換しなければならないのです。
仕事の質を高めるワークショップ中心の研修
では、具体的な研修カリキュラムについて少しご紹介したいと思います。まずこの研修の特徴は解説講義が全体の2割程度であり、8割が実践型のワークショップやその振り返り、あるいは講師からのフィードバックとなっている点です。やはり仕事への取り組み方を身につけることが目的ですから、実際に考えて行動してみて、それを自分たちで検証することを重視しています。また、受講者が「できるようになること」を実感できることも大切にしています。ワークショップは午前と午後で大きく2部構成になっていますが、午前では自分の至らない点を深く自覚してもらい、課題を明確にしてもらいます。そして、午後はその課題を克服すべく取り組むことで成功を体験することを目指します。 様々な業種の企業から集まっていますから、一人ひとりの仕事内容はもちろん異なっています。しかし、どんな仕事でも大切なことを認識していただくことで、明日からの実務において「自分は何をしなければならないのか」が明確に掴んでもらいます。そのポイントは決して難しいことではなく、結局は情報収集や質問、相談、メモ取りなど極めて基本的な事柄を一つひとつ積み上げることの重要性になります。知識としては誰もが認識していることでも、いかにそれが抜け落ちていて実践できていないかを痛切に感じるワークショップになっています。
- 上司の話している事の本質を理解していく。森木枝の順にみていきたい。
- 分からないことはスルーせずに、積極的に質問することが大切と分かったので実践したい。
- 仕事の優先順位やコミュニケーションの重要性を学べ、実際に生かそうと思った。
- やる内容が具体的にわからないときは、しっかり確認を取る。
- 研修では質問がうまくできず疑問を後回しにしてしまったので自分の思い込みを反省した。
- 仕事にしっかりと優先順位をつけて、さらに付加価値を付けられるようにしたい。
- 教える時に相手が理解しやすいように話そうと思います。またコミュニケーションの取り方を考える。
- 何事にも挑戦していきたい。そして、自分の強みをもっと出していきたいと思いました。
- 時間を意識して、質の良い仕事をしたいと思います。
- 質問をする際は、状況を整理して不明点を明確にしてからにしようと思う。
- 次からは自分は先輩になるので、コミュニケーションをしっかり取り、良い関係を作りたいです。
- 相手が真に求めている事への理解、仕事をする前に全体像を把握することを徹底する。
- コミュニケーションや意見の発表、時間の使い方を実践したいと思いました。
- 上司とのかかわりについて、本日学んだ事を活かして関わっていきたいと思います。
- スケジュールの逆算と、やることのメモをして終わったものから消していくことを実践したい。
- 目的を明確にした業務、メモの取り方、コミュニケーションの強化など学びが多かった。